Excel相続税申告書について③~Excel相続税申告で対応できるケースとできないケース

Excel相続税申告書についてのブログ第3回目は「Excel相続税申告書」で相続税申告作成が可能なケースと対応できないケースについて取り上げます。正規版ご購入を検討されている方は、ご自身のケースが対応可能なケースに該当するかどうかご確認いただき、ご購入検討の際の参考にしていただければと思います。

 対応が可能なケース

 法定相続人及び、法定相続人以外で財産所得者がいる場合はその者も含めて最大10人まで 

    下記の税額計算や各種控除、特例等を適用する場合

     ㋑ 相続税額の2割加算(10人まで)※

㋺ 暦年課税分の贈与税額控除(3人まで)

㋩ 相続時精算課税分の贈与税額控除(2人まで)

㋥ 配偶者の税額軽減

㋭ 未成年者控除(3人まで)※2

㋬ 障害者控除(一般障害者は2人、特別障害者は1まで)※2

㋣ 相次相続控除(10人まで)※

㋠ 小規模宅地等の特例

※ 令和8年用から10人までに対応するよう改定しましたが、令和7年用は9人までです。

※2  過去の相続において未成年者控除や障害者控除を受けていて、控除額に制限がある場合の計算には対応しておりません。

2 対応ができないケース

 上記1の①、②に記載の制限人数を超える場合

 下記の税額控除や各種納税猶予等の特例を適用する場合

   ㋑ 外国税額控除

㋺ 医療法人持分税額控除

㋩ 農地等納税猶予

㋥ 株式等納税猶予・特例株式等納税猶予

㋭ 山林納税猶予

㋬ 医療法人持分納税猶予

㋣ 美術品納税猶予

㋠ 事業用資産納税猶予

㋷ 特定計画山林の特例 

㋦ 特定事業用資産の特例

【参考】※令和7年用までの様式についての記載

11の付表1~4(財産の種類別の明細)は既定のものは4ページしかないため、8件×4ページ=32件の記入までしか対応しておりませんが、ページをコピーすることで、比較的簡単にページを増やすことができます。 

まず増やしたいシートを開いてシートの保護を解除し、改ページプレビューに切り替えます。次に「表示」メニューで「見出し」にチェックを入れ(右図参照)、シート上に「行と列」番号を表示させます。4ページのすべての行11表の付表1なら104行から137行まで)を範囲指定とコピーをして、5ページ目の最初の行(138行)のところで「コピーしたセルの挿入」をして1ページ分をコピーします。あとは増やしたページの印刷範囲設定を調整すればOKです。(ポイントは行単位で範囲指定してコピーすることです。行でなくセル単位で範囲指定してコピー&ペーストすると、行間などの設定が維持されません。また、これらの各作業はExcelの基本操作ですので、ご不明な点があればネット等で検索してお調べください。)

同様の方法で、11の2表(相続時精算課税の明細)や14表(暦年贈与等の明細)もページを増やすことが可能です。(9表・10表・13表についても同様にページを増やすことが可能ですが、一部表内の演算式を訂正する必要があります。)

なおページ挿入等の作業が終了したら、校閲メニューの「シートの保護」で再びシート保護をしておくことを強くお勧めします。シート上の罫線等は図形の挿入の方法により表示しているため、シート保護をしていない状態で使用するとその罫線等を誤って削除してしまったり、また、シート上の演算式を誤って削除してしまう恐れがあるためです。

【お詫び】

Excel相続税申告書で対応できる法定相続人(財産取得者)の人数は10人(令和8年用)までとなっており、11人以上の場合はExcel相続税申告書では対応できません

11人以上に対応するためには1表及び15表のページを増やす必要があるのですが、演算式の組み換え(調整)には何時間もかかります。さらに2表と15表の調整に加え、2割加算や相次相続控除等の税額控除も全て調整が必要なため、対応人数を人増やすだけで何日もの作業時間を要します。

現状では対応人数を(11人以上に)増やす改定は予定しておりませんのでご了解ください。 

※令和8年用についての記載など一部内容を訂正しました。(R8.7.12)

次回は、Excel相続税申告の特長についてご紹介します。)