今回は、ひとつの路線に接している宅地の路線価の計算について説明します。
ひとつの路線のみに接している宅地の評価額は、その路線価に、その宅地の奥行距離に応ずる奥行価格補正率を掛けたものに、面積を掛けて計算します。
(路線価)(奥行価格補正率) (面積) (評価額)
300,000円 × 0.98 × 700.00㎡ = 205,800,000円
奥行価格補正率は、その宅地の奥行距離と地区区分により、下の奥行価格補正率表で確認します。※普通商業・併用住宅地区で奥行距離35mの場合の奥行価格補正率は0.98です。
ここで重要なのは、奥行距離の求め方です。奥行価格補正率を適用する場合の奥行距離は、①その宅地の想定整形地の奥行距離と、②平均奥行(その宅地の面積÷間口距離)のどちらか短い方とされています。正方形や長方形の場合は①と②の距離は同じですから問題になりませんが、不整形の土地の場合は、必ず①と②の両方の距離を求め、どちらか短い方を採用するという手順を忘れないようにしてください。(奥行距離と間口距離は次回、さらに想定整形地については後日詳しく説明します。)
(次回に続く)
この記事のカット等は国税庁のホームページから引用しました。(国税庁ホームページの画面を加工、トリミングしています。)